在宅医療・ ケアの質を考える 鈴木内科医院 鈴木 央[ 東京都在宅療養診療所連絡会副長]
東京都で在宅医療を選択することは、確実にハードルが下がったと 思われます。
都内のどの地域でも在宅医療を行う診療所を探せば、在 宅医療を受けられるようになってきています。 しかし、課題は解決しているのでしょうか? 在宅療養支援診療所から提出された患者数や看取り数のデータを見 ると、たくさんの訪問患者を持ちながらも、看取り数が伸びていない医 療機関を見ることがあります。まだ何かできることがあるのでしょうか。
「夜間の発熱や疼痛に往診を依頼したが、病院を受診するように指 示された」、「自宅で看取ること決めていたのに、ケアチームからは病 院に行ったほうがいいとアドバイスされた」といった声はまだまだ聞 こえてきます。それぞれのケースにそれぞれの事情や考え方があった とは思いますが、満足度が低かったのは確かかもしれません。 それでは患者の満足度だけが、在宅医療の質なのでしょうか?
これも考えさせられる問題です。必要な医学的、倫理的判断や適切な医療の提供がなされていなくとも、質が高いといえるのでしょうか。
説明と話し合いの結果、家でも看取りたいとの意思を受け、苦痛を緩 和する医療を行い、最期を看取ること、これは決して質の低い医療で はありません。しかし、病態を認識せず、苦痛へのケアも行わず、老衰 だから仕方のないことと看取りのみを行っていたとすれば、医学的判 断に課題があるのは確かです。また逆に、入院が必要と判断し、本人 や家族の気持ちを顧みることなく入院させたとすれば、これも倫理的 に質が低いといえるのかもしれません。
他の職種からも考えてみましょう。 在宅ケアチームとして質が高くなるような試みとは何でしょうか。 地域で患者のために多職種のケアチームが一丸となって提供できる 在宅ケアとは、どういったものであるべきなのでしょう。介護保険導入 後、もうすぐ20年の節目を前に、今日はこんなことを皆で語り合う日 にしたいと思います.
◇日時:令和1年11月3(日・祝) 14:00~18:00
◇会場:東京都医師会館
◇参加費:無料です
FAXでのお申込みは下記参加申込書にご記入の上、お送りください。
第10回 東京都在宅医療推進フォーラム
参加申込書※本申込みの個人情報は、本事業実施に関すること以外には一切利用いたしません。
本会へのご参加には、 事前申込みが必要となります。 お申込み確認後に参加票を 返送いたします。
FAX 03 3235 7330
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